エフペシアがフィンペシアよりも買い得な理由
インドのシプラ社が供給するジェネリックのフィナステリド医薬品には「エフペシア」と「フィンペシア」という2種類が存在し、大幅な購入価格の差が現在発生しています。
この価格差の理由はフィンペシアの製品改良に関連しているのですが、両製品の内容がまったく同じになったことの影響なのでエフペシアの買い得現象は今だけの可能性が高いのです。
エフペシアはフィンペシアとまったく同一のDHT抑制医薬品
エフペシアはプロペシアのジェネリック医薬品として世界的に最も有名となったフィンペシアの日本仕様バージョンという位置付けで、インドのシプラ社が2011年頃から日本輸出用に供給を開始したフィナステリド製剤です。
外箱のデザインも薬剤名の表記以外はフィンペシアと同じです。
そもそもエフペシア誕生の経緯は、フィンペシアの外部コーティング剤に使用されていたキノリンイエローという着色料に起因します。(※現在のフィンペシアには使用されていません。)
◆キノリンイエローとは
キノリンイエローWS(Quinoline Yellow WS)黄色203号は添加物の一種で、食品や医薬品の着色料として主に使われています。タール色素というものに分類されていて、日本では医薬品や化粧品への使用が厚生労働省より認められています。ただし、食品への添加は安全性が確実に証明されていないので、現在のところ日本では添加することが禁じられています。ヨーロッパ食品安全委員会(EFSA)も、キノリンイエローの1日の摂取量を10mg/kgから0.5mg/kgに制限しています。食品と違って医薬品の場合は用法・容量が決まっており、1錠に含まれるキノリンイエローはごく微量なため、特に規制は設けられていないようです。
日本では食品着色料の使用を禁止し薬剤に関しては使用規制を設けていません。
このためキノリンイエローは過去に錠剤の着色料として頻繁に使用されるものでしたが、茜色のタール色素に発ガン性を示す見識が挙げられたことで、特に日本で状況が一変しました。
現状ではキノリンイエローに代表される黄色のタール色素に発ガン性の所見は見受けられていませんが、タール色素そのものに対して安全性を確実に証明できないため、厚労省が自主規制を呼びかけている状況です。
これがネット上で「キノリンイエローは発ガン性物質」と情報に尾ヒレが付いて炎上したのです。
結果的に日本では錠剤のコーティング剤にキノリンイエローを用いることを製薬会社が規制するようになっていますが、ガンになるからという理由ではなく、食品と同様に安全性を考慮して薬品での使用を控えるようにという認識に基づく施策が施されたというのが正しい構図です。
シプラ社の日本販売経路確保戦略と諸外国認識の変化
こういった事実によってキノリンイエローコーティングを施したフィンペシアに対し、特に健康に関する情報に敏感な日本では国そのものの薬品規定や国民の認識を含めて受入れられにくい状況となりました。
シプラ社にとって個人輸入の自由度が高く需要の大きい日本販路は重要です。そこで新たにキノリンイエローを使用しないタイプの日本向けフィンペシアとしてエフペシアの供給が始まったのです。
この頃はヨーロッパにおいても薬品に使用される微量のキノリンイエローに規制はなく、日本以上に寛大な態度を示していましたが、日本での薬品認識や厚労省と製薬会社の姿勢を見習う形で、近年日本と同様にキノリンイエローに対する見識を若干強める態度に変化してきました。
欧米でもキノリンイエロー不使用の需要が高まったのです。
こうしてシプラ社はキノリンイエローをフィンペシアでも使用しない方針とし、ニューバージョンのフィンペシア供給がスタートしました。日本では2014年6月より販売されているフィンペシアにはキノリンイエローが使用されていません。
フィンペシア一本化を目指す途中段階が現在
ここまででおわかりいただけたように、現在フィンペシアとエフペシアは外部コーティング剤も含めて構成がまったく同じ医薬品です。
つまり、シプラ社では薬品名が異なるだけの同じ医薬品を2種類販売している状況というわけです。これまでシプラ社は販売国向けに仕様が異なるフィンペシアとエフペシアを生産してきたわけですが、錠剤化行程がそれぞれ違うために別々の生産ラインを確保する必要がありました。
しかし現在はその必要がなくなったので、パッケージが違うだけの同じ薬品を別々のラインで生産するという非常に不効率な状況に陥っています。シプラ社としては不経済極まりないので「同じ薬品なのでひとつに統一したい」という考えが当然発生します。
実は旧バージョン(キノリンイエローコーティング)のフィンペシアはまだ在庫がかなりある状態で、それがなくならない限りはキノリンイエローフリー商品として知名度のあるエフペシアの流通を止めることができません。
顧客の一部には
・フィンペシア=ヨーロッパ向けフィナステリド
・エフペシア=日本向けの外部コーティング剤改良フィナステリド
という認識をある種定着させてしまったためです。
そのために組成が異なる旧バージョンのフィンペシアが存在する状況でのエフペシア供給をストップできず、旧バージョンフィンペシアの供給を止めて廃棄することも利益的損失が大きいためにできないことからの同薬品二重存在現象となっていると思われます。
また、この状況の影響でエフペシアの生産在庫も多くなってしまっており、新バージョンのフィンペシアに一本化するには、旧バージョンのフィンペシアとエフペシア在庫がなくなることが絶対条件となるわけです。
フィンペシア改良によるエフペシアとの価格差
日本市場ではキノリンイエローが含まれる旧バージョンのフィンペシアは、そもそも国や製薬会社括りで「利用を控える」というおおまかな指針があるため、個人輸入販売はされていますが日本では売れる要素がないので在庫処分に力を入れていません。
しかしエフペシアに対しては販売における在庫処分措置が感じられます。
単体での価格差はまったくありませんが、エフペシアのみまとめ買いでのディスカウントをおこなっています。
薬品単体の値引きをおこなえない法規上の決まりがあるのかは定かではありませんが、AGAジェネリックの老舗であるシプラ社製医薬品のまとめ売りディスカウントはあまり聞いたことがなく買い得な状況となっています。
正確ではありませんが、一部ではエフペシアの生産ラインをストップしてフィンペシアとの統合化が進んでいるという情報もあり、この状況が長く続くかどうかはわかりません。
最近は円安によって個人輸入医薬品の単価が上がってきていますので、チェックしておいていただきたい情報です。
エフペシアの入手
2015年2月下旬をもってエフペシアの販売は中止されました。
新バージョン『フィンペシア』への生産ライン一本化が完了したようで、日本での取り扱いが既に終了しています。これに伴いエフペシアと統一された新バージョンのフィンペシアはパッケージカラーがグリーンに変更されています。
フィンペシアは個人輸入でのみ入手することが可能なジェネリック発毛医薬品です。
・利用者が最低限の薬品知識を持っていること
・自己責任で購入し注意を守って利用すること
これらの条件が整っていれば個人での海外購入が可能です。個人輸入や副作用における注意等を確認して利用しましょう。
今後の流通はフィンペシアのみとなります。フィンペシアについての解説にて詳細をご参照ください。
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